私の二つ隣のベッドでまだ寝ている
イングランド人のジョーを起こさないように、
静かに支度をして部屋を出る。
ギシギシ鳴る階段をそっと下りて、サンダルを履いて外へ出る。
今日はチェンラーイを発ち、
山の上にあるメーサローンという小さな村を目指す日だった。
朝は宿の近くの屋台へ行くのが日課でして。
ここの屋台のスタッフはタイ語しか話せない人しかおらず、
かろうじて一人だけ、少し英語が通じるスタッフがいるので
何とか注文ができる屋台なんですけど。
なぜかメニューは無いので
毎回フライドライスという炒めご飯しか注文できないですけど。
屋台を覗いてみたけど
私と唯一コミュニケートできるスタッフが
今日はまだいないようでして。
でもまぁフライドライスくらいは
通じるんじゃないかと思ったんですけど甘かった様でして。
調理場におばちゃんがいたので
私「フライドライスあるよね?」
おばちゃん「パッタイ?」
私「パッタイ? 何すかそれ? フライドライスですか?」
おばちゃん「パッタイ。」
私「昨日もフライドライスここで食べたんすよ。
今まで色んな屋台でフライドライス食べたけどね、
初めてスープ付のフライドライスだったんすよ。
私もう感動しちゃって。」
おばちゃん「パッタイ。」
私「パッタイお願いします」
出てきたパッタイは焼きそばでした。
うまかったよね。
朝食を食べた後、パイナップルを買って宿へ戻ると
まだジョーは寝ている。
この宿のドミトリーには4つベッドがあるが
宿泊客は私とジョーの二人しかいない。
私は自分のベッドに腰掛け
先ほど買ったパイナップルを食べはじめた。
私がここの宿に来た時はドミには誰も宿泊客がいなくて。
私が来た日の夜に彼がやってきまして。
つーかね、大体ね、
最初は笑顔で挨拶を交わして、握手をするんですけど。
その後の英会話が続かないもんで。
「あー( 英語ダメなのね… )
ははは…うん、まぁ、よろしくね。」
みたいな空気になって終了するわけでして。
それからはあんまり話さなくなるパターンが結構多くて。
ジョーの時もこのパターンだったので
会えば挨拶するくらいの仲だったんですよね。
で、ジョーの寝顔を見ながらパイナップルを食べ始めたら、
なんかオナラしたくなってきちゃって。
せっかくですしね
彼にあげようかなと思いつきまして。
ジョーが最低な一日の目覚めを迎えた際には
私、笑いがこらえきれないんじゃないかと。
まだむにゃむにゃ言っているジョーに近づき、
引き金を引こうとした時
気付いちゃったっていうか。
空砲かとばかり思っていたら
アレ?
これ、実弾が装填されてね?
てゆう。
私くらいのレベルになると
これくらい分かっちゃう。
てゆう。
引き金をカチャカチャやってみると、
やっぱりコレ装填されてる可能性が高いぞ。
と。
自分のベッドに戻り様子を見ようとすると
猛烈にお腹痛くなってきちゃって。
これは日本を出て
初めてヤツと出会っちゃったんじゃないの?
てゆう。
バッグの中からトイレットペーパーを出し、
小脇に抱えて部屋を出るわけです。
階段を降り、サンダルを履き直して
共同トイレまでたどり着くと、
見ためは中3か高1くらいの女の子が
ちょうどトイレ掃除やってて。
こちらとしては
いつ誤作動で発砲されるかも分からない状況の為、
掃除終わってからなんて余裕は無いので
「い、いっすか?」
と聞くと、
3つある共同トイレのうち、今掃除を終えたばかりの
一番右のトイレを使わせてくれることに。
女の子が真ん中のトイレをホースで
バシャバシャやっている隣で
私がピチャピチャやってるわけで。
一応個室ですけど、天井は開放的なデザインとなっている為、
もれなくサウンドはシェアできちゃうっていう。
ホースの水の音に、私の音をシンクロさせて
サウンドを相殺できれば良いのですけどね。
生憎、そんな余裕は持ち合わせておらず。
顔を赤らめながらもじもじと
外へ出ると彼女はもういなくて。
トイレの前で手を洗っていると
一番左のトイレから西洋人のオッサンが出てきて
「モーニンッ!」
と一言さわやかに言い、
ワイルドに手も洗わずに去って行きました。
つづく
荻だよ。。
返信削除桜が満開寸前です!
さっき岡崎城見に行ってきた。
やっぱイカ焼き&たこ焼き買っちゃう感じです。
騙されちゃったんですか??
ちょっとワクワクしてきちゃいました。
冒険にはトラブルはつきもんですよね!!楽しみ♪
荻曽さん
返信削除4月ですよね。春ですよね。
もう暖かくなってきたんですか?
うらやましいです。
今日ラオスに入りました!
相変わらず暑いです。。。
メーサローンは次で終わる予定ですので!